IT環境の変化に対応し、システムやサービスを円滑に更新していきたいIT担当者の方に。変化するビジネス環境の中で信頼性の高いITサービスを維持するためには、変更管理によるエンドユーザーへの安定したサービス提供が不可欠です。本記事では、ITにおける変更管理の定義から、変更を効果的に管理するための目的、必要性、そして具体的なワークフローについて詳しく解説しています。変更管理の問題点を解決し、効率的なプロセスで運用するための参考にお役立てください。
ITにおいて変更とは、ソフトウェア、ハードウェア、組織(人)に追加・修正・削除を行って改善することをいいます。
変更管理とは、システムやサービスを変更する際、ITサービスの中断を最小限に抑えるための管理のことです。適切に変更を管理し、業務を円滑に進める事を目的とします。
変更管理の例としては、たとえばOSやソフトウェアのアップデート、PCの入れ替え、サーバーの移行、ネットワーク機器の交換などが挙げられます。サービスの中断を抑えることで、セキュリティリスクや業務の混乱が生じないよう管理します。
変更管理の目的は主に次の3点です。
・変更による障害を特定するために変更履歴を残す
・変更後のサービス停止時間(ダウンタイム)を少なくする
・変更対象外システムを制御する
目的を理解し、変更管理を実施する際には以下のポイントを押さえることが重要になります。
IT環境は日々刻々と変化・進化しているので、最新のセキュリティ対策や新サービスの導入、人員の見直しなど、継続的な内容更新が不可欠です。組織や企業のITチームはエンドユーザーのために定期的なサービス更新を実装し、絶えまなく変化するビジネス要件、セキュリティ、コストに対応していく必要があります。
必要な更新を計画的におこなわないと、予期しないトラブルの発生、ITサービスの中断につながる事態を招くおそれがあります。ITサービスの中断が続発すれば、ユーザーからの信頼を失いかねず、信頼性の高いサービスが維持できない場合、コストや生産性に損害を与える可能性もあります。
また、ビジネススピードに追いつけず競合他社に遅れをとることにもなりかねません。ITサービス中断のリスクを抑えながらアップデートをしていくためには、適切な計画に基づく変更管理が必要不可欠です。
様々な人がかかわる変更管理には以下のような問題点をはらんでいます。
変更管理の実行には、IT部門だけではなくセキュリティ部門や業務部門など、複数の部門が関わりますが、各部門では優先事項が異なるので、合意形成を目指すプロセスが煩雑になることもあります。
この煩雑さを回避し、より迅速・円滑に変更管理を実行するためには、事前に明確な承認フローを設定しておく事が大事です。加えて、変更管理ツールを活用して調整作業を効率化することも検討すべきでしょう。
システムの相互依存関係が複雑化している場合、変更による影響の範囲を正確に特定することは容易ではありません。容易ではないとは言え、重要な影響範囲を見落としてしまうと、予想外の大きな混乱を引き起こすリスクもあります。
このような事態を回避するためには、まず影響範囲の把握が極めて重要なテーマであることを関係者間で共有し、変更前に詳細な影響分析を実施することが重要です。必要に応じ、テストによる検証も行ったほうが良いでしょう。
加えて、構成管理データベースによりシステムの構成情報を可視化することで、影響範囲特定の精度が向上する可能性もあります。
システムには多くのドキュメントが存在するので、変更する際のバージョン管理が煩雑になることもあります。バージョン管理の履歴が不明瞭な状態で複数の担当者がドキュメントに関与すれば、誤った運用につながる恐れもあるので注意が必要です。
ドキュメントの適切なバージョン管理を行うためには、更新するごとに統一フォーマット等へ履歴を残すことが基本です。ドキュメント管理ツールを導入し、最新版へのアクセスを一元化する方法も有効です。
ITシステムはアップデートや新機能のリリースなどの変更が頻繁に発生するので、変更に伴い、多くのシステムや関係者が複雑に関与し合うことになります。この状況を適切にマネジメントしなければ、予期しない障害や業務の混乱につながりかねません。
このような事態を避けるために有効な手段が、変更管理ツールの導入です。たとえば、変更の申請・承認フローの自動化や変更履歴の記録、ドキュメントの一元管理、変更の影響分析、テスト環境による影響の検証などを、ツールを活用しまとめて行えるようになります。
変更管理に伴う多くのリスクは、ツールの導入で回避できる可能性があります。
以下に一般的な変更管理のワークフローをご紹介します。ツールを利用することで効率的に変更管理を行うことができます。
参照元:Ivanti公式サイト(https://www.ivanti.com/ja/blog/change-management-tips-and-functionality)
ITIL®(Information Technology Infrastructure Library)は、ITサービスを計画・運用・改善するためのベストプラクティスを体系化したフレームワークです。ITサービスの品質向上や効率化を目的としており、業界標準として広く採用されています。
ITILは柔軟性が高く、どの規模や業種の組織でも活用できます。単なるIT部門向けではなく、サービス停止時間を短縮し顧客満足度を高めるとともに、組織全体の競争力強化など、ビジネス全体への価値をもたらします。
ITSMツールを導入することで、変更履歴を一元管理し、迅速な対応と効率的な変更プロセスの運用が可能となります。積極的にITIL®を活用してみてはいかがでしょうか。
ITシステムの安定性を維持しながら必要な更新をおこなうため、変更管理は必要不可欠なプロセスです。適切な変更管理を行うことで、予期しない障害やトラブルの発生を回避できるでしょう。
ただし、変更管理には複数の部門が関係するので、業務が煩雑化することを避けられません。この煩雑性を抑えながら適切に変更管理を行うためには、変更管理ツールの導入がおすすめです。変更プロセスの標準化やリスク低減、履歴の一元管理等をスムーズに行うため、変更管理ツールの導入を検討してください。
下記では、自社にあわせてカスタマイズできるおすすめのITSMツールを3つご紹介しています。効率的な変更管理プロセスの運用の参考にお役立てください。
2023年11月1日時点、「ITSM ツール」のGoogle検索で10ページ目までに表示されたITSMツール54つを調査。
54ツールの中で必須機能がある(インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、資産管理)、カスタマイズが可能なツールを抽出し、「導入後のサポート重視」「コスト重視」「セキュリティ重視」の3ツールを選定。
引用元:ServiceDesk Plus公式サイト(https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/)
ISO / IEC 27001ほか、 ISO/IEC 27701、ISO / IEC 27017、SO/IEC27018、ISO9001、ISO20000、SOC2/1など
国内にデータセンターがある
ノーコードで構築・カスタマイズでき、シンプルな管理画面で使いやすい。低価格からインシデント管理を始められる。
導入時、導入後も充実したサポートを受けられる。
アイペット損害保険株式会社、東京海上アシスタンス株式会社、PayPayカード株式会社、日揮ホールディングス株式会社、 国立大学法人静岡大学、レオス・キャピタルワークス株式会社
ゾーホージャパン株式会社
(本社:インド)
本社:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-1 みなとみらいセンタービル13F
引用元:Splunk公式サイト(https://www.splunk.com/ja_jp)
ISO / IEC 27001ほか FedRAMP、SOC2などの認証を受けている
SlackやMicrosoft Teamsを利用してビデオ会議をセットアップ、コラボレーションを促す機能がある。
モバイルアプリでも利用できる。
※日本企業の公表なし
Nextiva、ISS World、Canva、Infobip、Toast、Twitter
Atlassian(本社:オーストラリア)
日本:アトラシアン株式会社
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 ランドマークタワー1407
引用元:4me®公式サイト(https://www.4me.com/)
公式サイトに記載なし
AI・ビッグデータ活用などのテクノロジーを実用レベルで実装。AIが解決法を自動提案してくれる。
機能拡張やオプションは不要。
※日本企業の公表なし
※公式サイトにSMAXの事例なし
MicroFocus
(本社:イギリス/アメリカ)
日本:マイクロフォーカスエンタープライズ株式会社
日本オフィス:東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー19階
ISO / IEC 27001ほか、 ISO/IEC 27701、ISO / IEC 27017、SO/IEC27018、ISO9001、ISO20000、SOC2/1など
国内にデータセンターがある
ノーコードで構築・カスタマイズでき、シンプルな管理画面で使いやすい。低価格からインシデント管理を始められる。
導入時、導入後も充実したサポートを受けられる。
アイペット損害保険株式会社、東京海上アシスタンス株式会社、PayPayカード株式会社、日揮ホールディングス株式会社、 国立大学法人静岡大学、レオス・キャピタルワークス株式会社
※「ServiceDesk Plus」…クラウド版はPinkVERIFY™ 4、オンプレミス版はPinkVERIFY™ 3の認証を取得しています。
このサイトでは、「ITSM ツール」でGoogle検索、12月22日時点で上位100位までに公式サイトが表示された製品を紹介しています。そのうち、サービスデスク/ヘルプデスク(インシデント管理)をメインとしたITSMツールで、無料トライアルのできる3製品を紹介しています。
引用元:Re:lation公式サイト(https://ingage.jp/relation)
ISO27001取得
メール・LINE・電話など10種の窓口をまとめて管理。高いユーザビリティと視認性ダッシュボードで分析・レポート、見える化されることで業務改善につなげる。
大企業向けのRe:lation for Bizあり。
弁護士ドットコム株式会社、エムオーツーリスト株式会社、株式会社Birdman、日本通運株式会社、株式会社イングリウッド、株式会社Loco Partners
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
引用元:My Redmine公式サイト(https://hosting.redmine.jp/)
要問合せ
プロジェクト管理・タスク管理のオープンソース「Redmine」のクラウドで利用できるサービス。
CSSとJavaScriptを埋め込んで画面をカスタマイズ。
チケット登録用メールアドレスにメールを送ることでRedmineにチケットを登録。
株式会社ネットワーク応用通信研究所、株式会社ノーリツ、株式会社イシダテック、丸紅ITソリューションズ株式会社、ハイウエア株式会社、アーティサン株式会社
ファーエンドテクノロジー株式会社
所在地:島根県松江市朝日町498番地 松江センタービル
引用元:Zendesk公式サイト(https://www.zendesk.co.jp/)
要問合せ
顧客が好むチャネルに対応
カスタマーサポートのパフォーマンスを可視化し、レポーティング機能で、担当者のサポート業務を効率化
既存のビジネスシステムともコーディングなしで簡単に統合、カスタマイズも自由自在。
東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社佐賀銀行、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社アダストリア、立命館大学、株式会社学研プロダクツサポート
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
ISO27001取得
要問合せ
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CSSとJavaScriptを埋め込んで画面をカスタマイズ。
チケット登録用メールアドレスにメールを送ることでRedmineにチケットを登録。
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既存のビジネスシステムともコーディングなしで簡単に統合、カスタマイズも自由自在。
弁護士ドットコム株式会社、エムオーツーリスト株式会社、株式会社Birdman、日本通運株式会社、株式会社イングリウッド、株式会社Loco Partners
株式会社ネットワーク応用通信研究所、株式会社ノーリツ、株式会社イシダテック、丸紅ITソリューションズ株式会社、ハイウエア株式会社、アーティサン株式会社
東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社佐賀銀行、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社アダストリア、立命館大学、株式会社学研プロダクツサポート
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー
ファーエンドテクノロジー株式会社
所在地:島根県松江市朝日町498番地 松江センタービル
株式会社インゲージ
所在地:東京都新宿区西新宿3-9-7 フロンティア新宿タワー